SalivaChecker® サリバチェッカー®とは


早期発見が難しいとされる
膵がんを含む複数の“がん”を一度に検査

0.1ccのだ液で行える“がん”のスクリーニング検査

がん化した細胞由来の代謝物は血管を通り、だ液中にしみ出すことがわかっています。
本検査では、だ液中の各代謝物濃度の組成に基づき、特定のがん種への罹患の可能性を検出します。
1度の検査で複数のがんを部位別に調べることができます。
「確定診断」に先立ち、罹患リスクの度合いを評価する「スクリーニング」の位置づけとなります。


検査の対象

1度の検査で複数のがんを部位別に判定

検査結果イメージ

検査対象部位をさらにひろげていくため、臨床研究を継続しています


検査の原理

  1. がん細胞が増殖
  2. ポリアミンなどの代謝物が血中に漏出
  3. 血液からだ液腺を通ってだ液中に分泌
  4. だ液中の代謝濃度を測定・解析
  5. AIを活用して部位別にがんリスクを測定

本検査ではだ液中に含まれるポリアミンなどの代謝物濃度を測定・解析することでがん罹患の可能性を検出しています。ポリアミンは、ほとんど全ての生体中に存在している代謝物で細胞の増殖に深く関与しており、細胞分裂の盛んな細胞ほど多量に合成されます。例えば出産直後の母乳には特に多量のポリアミンが含まれており、乳児の成長を促進するためと考えられています。

一方で、がん細胞にも必要な物質であり、増殖にともない多量のポリアミンが合成されます。
ポリアミンは人間の体内に20種類以上存在しており、研究の結果がんの種類によって特有の組成パターンがある事がわかってきました。
AIを活用し、だ液中に含まれるポリアミンなどの各代謝物濃度の組成パターンを比較することで部位別に「今」がんがあるのかないのかを判定します。


検査の流れ

医療機関での採取


自宅での採取

詳しくは担当のMRまでお問い合わせください

販促資材のダウンロードはこちら


だ液の採取方法


検査前の注意事項

  • ドライマウスやだ液の出にくい方には、以下の【注意事項】をご確認のうえ、飲水やうがい等をお勧めしてください。
  • 風邪や発熱など体調がすぐれない方には、回復後に改めて受診いただくようご案内ください。
  • 薬を服用されている方には、以下の【注意事項】をご確認のうえ、検査の実施をご検討ください。
  • 妊娠中または授乳中の方、6か月以内に手術を受けた方はリスク 評価結果が影響を受ける可能性があります。

検査2日前からの注意事項

以下の食品の摂取は控えてください。

□豆類やナッツ類、シジミを原材料としたサプリメント・健康食品・プロテイン

  • (サプリメント・健康食品・プロテインの
    摂取は控えてください)
  • 豆類・ナッツ類・シジミなどの多量摂取により体液中の一部物質が増加し、検査結果に影響を与えることが分かっています。

以下の食品の過剰摂取は控えてください。
※1日の摂取量の上限目安

□ナッツ類


  • くるみ
    50gまで

  • アーモンド
    50gまで

□「豆」を主原料とした食品

  • しょうゆ、みそなどの調味料は問題ありません。

  • 枝豆
    50gまで

  • 納豆
    1パックまで

  • 豆腐
    1/2丁まで

□シジミ


  • シジミ(可食部)
    約20個まで

検査前日の注意事項

前日の夜9時以降、
以下の項目を摂取された場合は検査を受けられません。
検査結果に影響を及ぼす可能性がございます。

□食事

  • 採取の12時間前を目安として、
    水以外の飲食を控えてください。

□お薬(アスピリン・メトホルミン)

  • 薬を服用中の方は、事前に医師等にご相談ください。

検査当日の注意事項

□午前中に採取してください。

  • だ液はある程度口の中に溜めてから、
    自然に垂れてくるものだけをストローを通して採取してください。

□以下のものの摂取や使用は控えてください。


  • ガム

  • あめ

  • トローチ

  • 入れ歯安定剤

  • お薬
    (アスピリン・
    メトホルミン)
検査1時間前

□歯磨きは1時間前までに済ませてください。

  • ※歯磨き粉・マウスウォッシュの使用は可能ですが、歯肉を傷つけてしまうような強いブラッシングや歯間ブラシ・爪楊枝は控えてください。

□以下のものの摂取、使用や行動は控えてください。


  • うがい薬

  • タバコ

  • 電子タバコ

  • 激しい運動
検査15分前

□口紅類は検査前に拭き取ってください。


  • 口紅・リップクリーム

□コップ半分程度の水(約100mL)を飲む。または軽く口をゆすぐ。

注意事項のPDFダウンロード


がんリスク評価の方法

だ液中に含まれる代謝物の濃度を測定・解析し、AIで臨床研究データ内のがんの方・がんでない方と比較することにより、どちらに近い傾向が見られるかを評価しています。

がんリスク評価方法イメージ

A~Dの4段階でリスク評価

AIで判定

レーダーチャートの見方

今回の検査結果

がんではない方の平均

がんの方の平均

  • がん毎に使用している物質は異なります。
  • 研究の進捗により、測定・解析に使用する物質数が変更になる場合があります。

  • 代謝物等の濃度には個人差があります。
  • 食事や服薬等が代謝物の濃度に影響を及ぼす可能性があります。

文 献

サリバチェッカー®のだ液がんリスク検査技術の基礎となった研究は、多くの論文が国際的な学術誌に掲載されています。

  1. Kuwabara H, Katsumata K, Iwabuchi A, Udo R, Tago T, Kasahara K, Mazaki J, Enomoto M, Ishizaki T, Soya R, Kaneko M, Ota S, Enomoto A, Soga T, Tomita M, Sunamura M, Tsuchida A, Sugimoto M, Nagakawa Y, Salivary metabolomics with machine learning for colorectal cancer detection Cancer Sci. 2022;00:1-10.
  2. Igarashi K, Ota S, Kanekoa M, Hirayama A, Enomoto M, Katumata K, Sugimoto M, Soga T. High-throughput screening of salivary polyamine markers for discrimination of colorectal cancer by multisegment injection capillary electrophoresis tandem mass spectrometry. J. Chromatogr. A.2021;1652:462355
  3. Udo R, Katsumata K, Kuwabara H, Enomoto M, Ishizaki T, Sunamura M, Nagakawa Y, Soya R, Sugimoto M & Tsuchida A. Urinary charged metabolite profiling of colorectal cancer using capillary electrophoresis-mass spectrometry. Sci Rep.2020;10:21057
  4. Sugimoto M. Salivary metabolomics for cancer detection. Expert Rev Proteomics. 2020;11(Online ahead of print)
  5. Sugimoto M, Ota S, Kaneko M, Enomoto A, Soga T. Quantification of Salivary Charged Metabolites Using Capillary Electrophoresis Time-of-flight-mass Spectrometry. Bio Protoc. 2020;10(20):e3797.
  6. Sakaguchi W, Kubota N, Shimizu T, Saruta J, Fuchida S, Kawata A, Yamamoto Y, Sugimoto M, Yakeishi M, Tsukinoki K. Existence of SARS-CoV-2 Entry Molecules in the Oral Cavity. Int J Mol Sci. 2020;21(17):6000
  7. Chiba N, Sunamura M, Nakagawa M, Koganezawa I, Yokozuka K, Kobayashi T, Hikita K, Ozawa Y, Okihara M, Sano T, Tomita K, Tsutsui R, Sugimoto M, Kawachi S. Overexpression of hydroxyproline via EGLN/HIF1A is associated with distant metastasis in pancreatic cancer. Am J Cancer Res. 2020;10(8):2570-81
  8. Ishikawa S, Sugimoto M, Edamatsu K, Sugano A, Kitabatake K, Iino M. Discrimination of oral squamous cell carcinoma from oral lichen planus by salivary metabolomics. Oral Dis. 2020;26(1):35-42
  9. Murata T, Yanagisawa T, Kurihara T, Kaneko M, Ota S, Enomoto A, Tomita M, Sugimoto M, Sunamura M, Hayashida T, Kitagawa Y, Jinno H. Salivary metabolomics with alternative decision tree-based machine learning methods for breast cancer discrimination. Breast Cancer Res Treat. 2019;177(3):591-601.
  10. Ishikawa S, Wong DTW, Sugimoto M, Gleber-Netto FO, Li F, Tu M, Zhang Y, Akin D, Iino M. Identification of salivary metabolites for oral squamous cell carcinoma and oral epithelial dysplasia screening from persistent suspicious oral mucosal lesions. Clin Oral Investig. 2019;23(9):3557-3563.
  11. Kawanishi N, Hoshi N, Sugimoto M, Enomoto A, Ota S, Kaneko M, Soga T, Tomita M, Kimoto K. Effects of inter-day and intra-day variation on salivary metabolomic profiles. Clin Chim Acta. 2019;489:41-48.
  12. Takada M, Sugimoto M, Masuda N, Iwata H, Kuroi K, Yamashiro H, Ohno S, Ishiguro H, Inamoto T, Toi M. Prediction of postoperative disease-free survival and brain metastasis for HER2-positive breast cancer patients treated with neoadjuvant chemotherapy plus trastuzumab using a machine learning algorithm. Breast Cancer Res Treat. 2018;172(3):611-618.
  13. Tomita A, Mori M, Hiwatari K, Yamaguchi E, Itoi T, Sunamura M, Soga T, Tomita M, Sugimoto M. Effect of storage conditions on salivary polyamines quantified via liquid chromatography-mass spectrometry. Sci Rep. 2018;8(1):12075.
  14. Asai Y, Itoi T, Sugimoto M, Sofuni A, Tsuchiya T, Tanaka R, Tonozuka R, Honjo M, Mukai S, Fujita M, Yamamoto K, Matsunami Y, Kurosawa T, Nagakawa Y, Kaneko M, Ota S, Kawachi S, Shimazu M, Soga T, Tomita M, Sunamura M. Elevated Polyamines in Saliva of Pancreatic Cancer. Cancers (Basel). 2018;10(2). pii: E43.
  15. Ishikawa S, Sugimoto M, Kitabatake K, Tu M, Sugano A, Yamamori I, Iba A, Yusa K, Kaneko M, Ota S, Hiwatari K, Enomoto A, Masaru T, Iino M. Effect of timing of collection of salivary metabolomic biomarkers on oral cancer detection. Amino Acids. 2017;49(4):761-770.
  16. Ishikawa S, Sugimoto M, Kitabatake K, Sugano A, Nakamura M, Kaneko M, Ota S, Hiwatari K, Enomoto A, Soga T, Tomita M, Iino M. Identification of salivary metabolomic biomarkers for oral cancer screening. Sci Rep. 2016;6:31520.
  17. Takayama T, Tsutsui H, Shimizu I, Toyama T, Yoshimoto N, Endo Y, Inoue K, Todoroki K, Min JZ, Mizuno H, Toyo’oka T. Diagnostic approach to breast cancer patients based on target metabolomics in saliva by liquid chromatography with tandem mass spectrometry. Clin Chim Acta. 2016;452:18-26.
  18. Tsutsui H, Mochizuki T, Inoue K, Toyama T, Yoshimoto N, Endo Y, Todoroki K, Min JZ, Toyo’oka T. High-throughput LC-MS/MS based simultaneous determination of polyamines including N-acetylated forms in human saliva and the diagnostic approach to breast cancer patients. Anal Chem. 2013;85(24):11835-42.
  19. Sugimoto M, Wong DT, Hirayama A, Soga T, Tomita M. Capillary electrophoresis mass spectrometry-based saliva metabolomics identified oral, breast and pancreatic cancer-specific profiles. Metabolomics. 2010;6(1):78–95.

よくあるご質問

Q.サリバチェッカー®とはどのような検査ですか?
慶応義塾大学先端生命科学研究所で確立された手法をサリバテック社が実用化に成功した【だ液を用いたがんリスク検査】です。
だ液は血液や尿と同じように、健康状態の指標となる多くの情報を含みます。だ液中に存在するがん細胞由来の代謝物質を質量分析装置(マススペクトロメトリー)で高精度に分析し、統計的に解析をして、がんのリスクを調べます。
Q.どのような物質を測定しているのですか?
少量のだ液に含まれるポリアミンなどの代謝物質を測定しています。
ポリアミンはアミノ基が3つ以上結合した代謝物質で、古くからがん細胞中で異常な値を示すことが知られており、その一部が血液からだ液にも移行すると報告されていました。数種類あるポリアミンの内、複数の物質濃度の組み合わせパターンを人工知能に学習させて、リスク値を算出しています。
Q.どのようながんを対象としていますか?
肺がん、膵がん、胃がん、大腸がん、乳がん(女性のみ)、口腔がんのリスクを1度の検査で調べることができます。
Q.従来のがん検査との違いは?
少量のだ液を採取するだけで簡単に検査を受けることができます。1回の検査で複数のがんを同時に調べることができます。
Q.遺伝子検査ですか?
遺伝子検査ではありません。がん細胞由来のポリアミンなどの代謝物質群を測定・解析して、がんの罹患の可能性を調べる検査です。
Q.定期的に検査を受けた方が良いですか?
定期的に受けていただくことをお勧めします。本検査はだ液を採取した時点において、がんに罹患しているかどうかを調べる検査です。生涯にわたってのリスクを予測するものではありません。
Q.他のがん検診は受けなくても大丈夫ですか?
研究段階において本検査は高い精度を有しておりますが、他の検査と同様に偽陽性や偽陰性例を一定数含みます。したがって、他の検査を併せて総合的に検討いただくことをお勧めします。
Q.がんになった方は受けることはできますか?
リスク値が高く出る可能性があるため、原則、がんの治療をおえて術後半年以上経過した方に受けていただくようご指導ください。
Q.その他、検査を受けられない方はいますか?
シェーグレン症候群などだ液量に影響のある方、炎症性疾患の方、妊娠中の方は結果が正確に出ない可能性がありますので、問診を行ってから検査の実施をご検討ください。
Q.結果に影響を及ぼす可能性のあるものは?
[食品] 枝豆や納豆、煮豆などの「豆」を主原料とした料理やクルミ・アーモンドなどのナッツ類、さらにシジミは検査結果に影響を及ぼす可能性があります。本検査の測定物質のポリアミン類は豆類に多く含まれるため、検査前にこれらを多く摂取することで、検査結果に影響を及ぼす可能性があります。さらに、これらを原料とするサプリメントや健康食品は含有量が高いため、検査前日以降の摂取は避けるようご指導ください。
[医薬品] 抗血小板薬・鎮痛薬に含まれるアスピリン系の薬剤(ポリアミンのアセチル化を誘導するため)、糖尿病薬のメトホルミン(ポリアミンのトランスポーターを阻害するため)、また女性ホルモン剤が検査結果に影響があることが分かっています。したがって、検査当日の服用は避けるようご指導ください。
Q.検査を受けるにあたっての注意事項はありますか?
  • 検査2日前からは枝豆や納豆、煮豆などの「豆」を主原料とした料理、クルミやアーモンドなどのナッツ類、シジミは控えてください。特に、これらを原料としたサプリメントや健康食品は控えてください。
  • 検査前日21時以降の水以外の飲食は控えてください。
  • 検査前日21時以降、薬(アスピリン、メトホルミン)の服用は避けてください。
  • 歯磨きはだ液の採取2時間前までに終えてください。なお、歯磨き粉はご使用いただけますが、歯肉を刺激してしまうような強いブラッシングは避けてください。血液が混入していると正確な検査結果が得られない可能性があります。
  • 検査当日、口紅やリップクリーム、入れ歯安定剤などは使用しないでください。
  • 検査当日の激しい運動、喫煙は控えてください。
  • 必ず午前中にだ液を採取してください。
Q.採取してからどのくらいで結果が出ますか?
概ね3~4週間以内に専用WEBサイト(検査レポートシステム)にてご報告いたします。ダウンロードしてご利用ください。

この検査は保険診療の対象とはなっておりませんので自由診療となります。

免責事項
  • 本検査により得られる情報は、医師による最終的な診断に代わるものではありません。
  • 本検査で得られたリスク値によって、現在の罹患の有無を保証するものではありません。また、将来にわたって罹患しないことを保証するものではありません。
  • 検査結果に関するご相談は、受診された医療機関にお問い合わせください。また、本検査に関するご質問は弊社のお客様相談室にお問い合わせください。
  • 今後の研究の進展により、判定可能な疾患の種類が増える場合がありますが、過去の測定データから追加判定することはできません。
  • 検査前の注意事項に反した場合や当日の体調等により、検査結果に影響が出る場合があります。
  • 検体の状態又は検査の技術的限界により、正しい検査結果が得られない可能性があります。
  • 輸送中に生じた検体の滅失、毀損及び延着による検体の劣化については、検査を実施出来ないことがあります。
禁止事項
  • 検査結果について、インターネット(ブログ、SNS含む)への公開を禁止します。
以下の場合は正しい結果が得られない可能性がございます。
  • 検査2日前から「豆」を主原料とした料理、ナッツ類、シジミ及び左記の食品を主原料としたサプリメント・健康食品・プロテインの摂取を控えなかった場合
  • だ液採取前の約12時間以内に、水以外の飲食をした場合
  • だ液採取前の1時間以内に激しい運動、歯磨き、喫煙等をした場合
  • 薬を服用中の方(検査結果に影響を与える薬剤:アスピリン、メトホルミン)
  • 風邪や発熱等、普段と比べて体調が悪い方
  • 検体に血液や食物が混入した場合
  • 検体の採取量が不足していた場合
  • 検体の保存が適切でなかった場合(採取後、常温で放置した場合など)
  • 検体に喀痰(かくたん)や濃痰だ液が混入した場合

SalivaChecker®またはサリバチェッカー®は、株式会社サリバテックの商標です。

▲ ページトップ