マイクロアレイ血液検査とは


早期発見が難しいとされる
膵臓がん、胆道がんを含む
4つの消化器系がんを遺伝子レベルでチェック。

体への負担が少ないがん診断方法を目指し開発された「今」がんがあるかどうかを判別する消化器系がんのスクリーニング検査です。


90%を超える高い検査精度。

消化器系がんに対して90%を超える高い感度・特異度を示しています。

早期発見に役立ちます。

自覚症状がでにくい早期の消化器系がんにも非常に高い感度を示しています。

一度の採血で、4つの消化器系がんを同時に検査。

臓器別(膵臓、胆道、胃・大腸)で判定されます。

薬剤の投与や検査機器は不要。

採血(5.0mL)のみで簡単・安心の検査方法です。


検査の流れ

検査要領

  • 検査項目:マイクロアレイ血液検査(RNA抽出)
  • 採取量/必要量:血液2.5mL×2本
  • 容器:PAXgene® RNA採血管
  • 保存:室温(25℃以下)
  • 検査方法:RNA発現解析
  • 所要日数:3〜4週間※

※天候不順等による集荷・配達の遅延によって結果報告まで通常よりもお時間がかかる場合がございます。あらかじめご了承ください。

この検査は保険診療の対象とはなっておりませんので自由診療となります。

臨床研究の結果

90%を超える高い検査精度。

臨床研究で感度、特異度ともに90%を越える高い検査精度を示しています。
血液中のmRNAの発現パターンを解析することで、
消化器系がんを判別できる可能性が示されています。

早期がんでも感度が高く、がんの早期発見の可能性がひろがります。

被験者(消化器系がん患者67人)の血液を検査しました。各消化器系がんに対して、早期がんでも非常に高い感度を示しています。

膵臓、胆道、胃・大腸と部位別の判定が可能です。

ただし、現状、胃がんと大腸がんの識別は困難です。

主な腫瘍マーカーとの比較

代表的な腫瘍マーカーであるCEA及びCA19-9と比較検証しました。膵臓がんに関しては、登録された症例に進行がんが多く、CA19-9も高い陽性率を示したため有意差はつきませんでしたが、その他のがんに対しては有意差をもって高い陽性率を示しました。

原理、検査判定の流れ

マイクロアレイ血液検査の原理

がんなどによる体の反応を遺伝子レベルで測定できるマイクロアレイという最新の技術を利用し、
がんの有無を判別しています。

【がん細胞に反応するメカニズム】

統計解析に基づいた判定結果をご提示します。

【検査判定の流れ】

対象となる消化器系がんの場合、mRNAの発現に特定のパターンがあることが分かってきています。解析した①〜④の組合せパターンを元に判定基準(陽性・境界域・陰性)を導き出し、さらに部位別の判定や例外的な偽陰性・偽陽性症例との比較を行います。最終判定を出すまでに、2,665個のmRNAを複数の角度から解析し、その組合せを詳細に検討していくことで高い検査精度(感度・特異度)を示す検査となっています。

よくあるご質問

  • Q. 既往歴や服用中の薬など結果に影響を及ぼす可能性があるものはありますか?
    ※アレルギーのある食べ物を除き、検査前の食事制限はございません。
    ● 検査への影響が懸念される疾患(既往歴)
    • 肝炎ウイルス感染
    • 自己免疫疾患
    • 喘息・アレルギーなど炎症性疾患急性期
    • 萎縮性胃炎、慢性膵炎
    • 胃腺腫、大腸ポリープ、胆嚢ポリープ
    • 腎嚢胞、肝嚢胞、胆嚢線筋腫症
    • がんの治療歴(部位不問)*
    • 妊娠中および流産直後
    *完治してから5年経過した方は検査を受けることができます。
    ● 検査結果への影響が懸念される投薬中の薬剤
    • 副腎皮質ホルモン
    • インターフェロン製剤
    • 免疫グロブリン製剤
    • 生物学的製剤(インフリキシマブなど)
    • ワクチン(接種直後)
  • Q. 遺伝子検査のようなリスク検査との違いは何でしょうか?
    先天的なDNA配列を調べて、将来の罹患リスクを評価する方法が一般的な遺伝子検査です。一方、マイクロアレイ血液検査は、体内に生じているがん細胞を判定するためのスクリーニング検査です。これは、免疫細胞の防御反応に由来して発現するmRNAを検査対象としているためです。よって、検査結果にはDNA情報などの個人を特定される情報は含まれません。
  • Q. 腫瘍マーカーとの違いはなんでしょうか?
    腫瘍マーカーは主にがん診断の補助的な検査又はフォローアップの検査として使用されています。がん細胞がつくり出すタンパク質などを検査対象するものですが、がんがある程度の大きさにならないと検出が難しいとされており、また精度の問題も指摘されています。マイクロアレイ血液検査は早期がんに対しても高い精度を有するため、スクリーニング検査に適しており、この点が腫瘍マーカーとの違いであるといえます。
  • Q. この検査を受ける事で他の検査を省くことはできますか?また、他の検査との効率的な組み合わせはありますか?
    マイクロアレイ血液検査は高い精度を有し、採血のみで早期がんを臓器ごと(膵臓、胆道、胃・大腸)に判定できる、受診者様の負担が少ない検査です。
    しかしながら、最近開発された新しい検査方法のため、症例が少なく、がんの種類によってはX線や内視鏡検査、PET、CT、MRIで発見できる場合もあります。また、効率的な組み合わせも確立しておりませんので、機会があればこれらと併せて総合的に診断する事をおすすめします。
  • Q. 検査対象としている消化器系以外のがんの判別は可能でしょうか?
    これまでの臨床研究は検査対象としている4種類の消化器系がんに対して行われたもので、それ以外のがんに関するデータはございません。なお、対象外のがんに陽性反応を示す可能性はありますが、部位を特定する事はできません。
  • Q. 判定結果が「陽性」や「陰性(境界域)」の場合はどのように受診勧奨されますか?
    「陽性」の場合は、他の精密検査を受診していただくよう検査結果報告書に記載しております。「陰性(境界域)」の場合は、がん以外の疾患(特に免疫系の疾患)や服用している薬剤の影響も考えられますので、他の検査結果も参考にしながら総合的に判断されるよう推奨しております。
  • Q. 採血や検体の保管など検査自体を行う上での注意事項はありますか?
    採血には弊社が提供する専用の採血管をご使用下さい。また、検体の保管は室温が基本ですが、発送が翌日以降になる場合は必ず2時間室温で静置後、搬送業者が回収するまでは冷蔵保存して下さい。その他、詳細につきましては弊社営業担当が配布する「マイクロアレイ血液検査 ご利用の手引き」をご参照ください。
その他ご不明点がございましたらお気軽にお問合せください。

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